よく相談であるのが、「車って差押されるんでしょうか?」といった質問。
答えは「YES」ですが、可能性があるだけであった優先順位としたら下の方です。
ここでは、税金を滞納してしまった場合、差し押さえされるもの、その優先順位についてお教えします。
差し押さえできるジャンルは大きく3つ
- 債権
- 動産
- 不動産
債権とは預金・貯金・売掛金・生命保険・株式などのことを言います。
動産とは自動車・テレビ・ゲーム機など不動産ではないものを言います。
不動産とは自宅や事務所などの建物を言います。
この3つのジャンルの差し押さえする優先順位は
債権→動産→不動産
となります。債権や動産にも優先順位があります。
債権の優先順位
先ずは預貯金が差し押さえされます。
次に生命保険が差し押さえされ、解約し、税金に充てられます。
その次は株式やFXの証拠金、その次が売掛金といった感じです。
どういった順番かというと、手続きが簡単で、第三者の迷惑になりにくく、お金になりやすいものから順番に差し押さえしていきます。
預貯金は、手続きが非常に簡単で、徴収官と銀行間でのやりとりだけで、現金を徴収できるといった3拍子揃ったものなんです。
だから優先順位はナンバー1
売掛金も、手続きが非常に簡単で、徴収官と滞納者の取引先でのやりとりだけで、現金を徴収できるんですが、預貯金と違うのが、取引先っていうところ。
もしかしたら差し押さえがあったことで、今後、滞納者との取引をやめてしまう→滞納者の仕事が無くなる→生活困窮してしまうといった負の連鎖が起きてしまう可能性が僅かですがあるということからも、優先度は債権の中では低めです。
動産の優先順位
売れやすく、保管し易いものから差し押さえされます。
売れやすい→電化製品
売れにくい→骨董品、服
保管し易いもの→テレビ・ゲーム機
保管し難いもの→自動車
こんな感じですね。テレビは鉄板です。1台は災害時に情報を集めないといけないので置いときます。2台以上あれは1台残して持っていきます。(BCASカードは抜いていきます)32インチより大きいテレビは贅沢品とみなされます。
意外とパソコンは持って行かないことが多い。
パソコンはデータをその場所で滞納者にデータ削除を実行してもらってから持っていきます。もしくは、データを消してもいいという承諾書をもらってから持って帰り、データを削除します。
データって何が入っているか分からないし、削除したからといって、ウイルスに感染しているかもしれないから売りにくいんです。
自動車の優先順位は?
車の年式、人気のある車種かどうかによって上下しますが、大きなものなので、保管場所に困ります。だから優先順位はテレビよりも下ですね。
不動産の優先順位
3つのジャンルの中、上2つの財産が全くなく、不動産だけを所有している場合は、不動産の差し押さえを検討せざるを得ません。
抵当権・根抵当権が設定されている不動産については、差し押さえを行ってから、抵当権や根抵当権の差し押さえ時点の残高を調査します。住宅ローンの残高が滞納額の10倍以上あることがほとんどで、公売することができません。その場合は、不動産の差し押さえは解除されます。
差し押さえされるものの優先順位まとめ
税金を滞納してしまったら、債権の預貯金から差し押さえされます。
「だったら通帳に入れずに現金持ってたらいいんだ」と考える人が、いるかもしれませんが、バレます。そして家に捜索に来られます。
何はともあれ、自動車が差し押さえされる優先順位は下の上くらいです。べらぼうに滞納額が大きくない限りはいきなり自動車を差し押さえする可能性はかなり低いと言えます。