滞納について

1分で分かる!徴収の猶予と換価の猶予の違いをまとめてみた!

税金は原則一括納付ですが、特別な事情があり納税できないときの猶予制度があることを知ってもらうために書きました。

猶予期間中は延滞金が大幅に免除(減免)となるため、どうしても納付が困難な方には一読してもらいたいです。

今回は簡単に表でまとめました。

あわせて読みたい
【滞納処分の執行停止】3つの要件。時効短縮し納税が楽になる。「滞納処分の執行停止」という法令をご存知でしょうか。 地方自治体の徴税吏員や、滞納者自身に向けて詳しく書いています...

徴収の猶予と申請・職権による換価の猶予の違い

表を作成しました。これだけでだいたい理解できると思います。

徴収の猶予 【申請できる要件】
・風水害、盗難、同一生計人が病気、事業の廃止や休止、事業についての著しい損失を受けたとき。
【申請の期限】
申請の期限はありません。
※修正申告等で、本来の納付期限から1年以上経過してから課税された税(随期課税)についてはその納付期限までに申請が必要になります。
申請による換価の猶予 【申請できる要件】
・誠実な納税意思 かつ ①財産を差押し換価してしまうと事業継続が困難になるか生活の維持が困難になる or ②差押し換価するよりも分割納付してもらった方が徴収できる(徴収上有利)
【申請の期限】
納付期限から6ヶ月以内
職権による換価の猶予 【申請できる要件】
・誠実な納税意思 かつ ①財産を差押し換価してしまうと事業継続が困難になるか生活の維持が困難になる or ②差押し換価するよりも分割納付してもらった方が徴収できる(徴収上有利)
【申請の期限】
職権により猶予を決定するため申請自体ありません。

ポイントとしては、徴収の猶予はすでに被害を受けている場合に適用します。換価の猶予は差押、換価をしてしまうと事業が成り立たなくなってしまったり、生活を維持するのが困難になる恐れがある場合に適用することです。

申請による換価の猶予では申請期限が設けられています。

納期限から6か月以内に申請を行わなければいけません。少しでも納付が厳しいなと思えば、早めに相談をすることです。

納付できないと思ったら、役所に猶予制度について聞きに行こう。

徴収の猶予、換価の猶予となるメリット

徴収の猶予、換価の猶予と決定されると、延滞金が大幅に減免となります。

もちろん分割納付計画通りに納付を行い、完納となった場合です。

平成31年中(2019年中)の延滞金率は、最初の1か月は2.6%で計算し、それ以降は年8.9%で計算します。

徴収の猶予、換価の猶予と決定されると、猶予期間中の延滞金計算は1.6%となります。

例えば、100万円を猶予してもらった場合、単純計算で年間89,000円の延滞金が発生してきますが、1.6%だと16,000円になります。

納付期間を延長してもらえるだけではなく、延滞金も減免となります。

合法的に猶予制度を上手に利用して、延滞金の負担を抑えよう。

徴収の猶予中は督促が来ない。差押もされない。

徴収の猶予中は督促状が送付されません。換価の猶予中は督促状が送付されます。

また、徴収の猶予中は滞納処分が禁止されます。(交付要求はされます)

※督促状は納付期限経過後20日以内に送付しなければなりません。(条例で何日以内で送付するのか定められています。自治体により違います。)

徴収の猶予中・・・督促状送付禁止。差押禁止。

換価の猶予中・・・督促状は届く。差押している財産の換価禁止。

徴収の猶予、換価の猶予が取り消される場合

当然ですが、上記のメリットを享受するには納付ができないことが条件ですので、万が一以下の事項が判明した場合、取り消しとなり、一括納付を求められます。

  • 猶予期間内に完納できないと判断したとき。
  • 分割期限通り納付しなかったとき。
  • 保全担保請求に応じなかったとき。(担保くれよという請求のこと)
  • 猶予後に納付期限が来る新しい税金を滞納したとき。
  • 偽りにより延長申請したとき。(猶予は原則1年ですが、最大2年間まで延長できます。)
  • 財産状況の変化により、猶予することが妥当ではなくなったとき。
  • その他、各自治体の条例で定める場合に該当するとき。

※徴収の猶予の場合、取り消しを決定する前に弁明の機会を与えなければなりません。

猶予期間は原則1年間となっています。分割の金額は財産状況や収支の状況から見て合理的な分割にします。必ずしも1年にしないといけないということはありません。財産状況、収支状況から見ても、1年間での納付が難しい場合には、12か月目に1年間の延長申請ができます。最長2年間の分割が可能というわけです。

猶予期間は原則1年間。※理由があれば最長2年まで延長可能。

その他の注意事項

その他の注意事項として、条例で定められている猶予規定を再度確認することです。

お住まいの地域によっては、国民健康保険料や介護保険料、後期高齢者医療保険料、保育料などの滞納も含めて猶予申請をしなければならない自治体もあります

もちろん新規で発生する分についての滞納は許されないでしょう。

お住まいの自治体の条例を確認し、税金外の滞納がダメか確認しよう。

まとめ

猶予制度があることについて理解できたでしょうか。

ポイントを簡単にまとめておきます。滞納されている方や徴税吏員の方は、今後の相談に活かしてください。

  • 徴収の猶予は既に被害を受けていた場合に申請できる猶予制度のこと。
  • 換価の猶予は誠実な納付の意思と差押されたら困窮してしまう場合に適用される猶予制度のこと。
  • 申請による換価の猶予は納付期限から6か月以内に申請しなければならない。
  • 猶予期間中は延滞金が大幅に減免となる。
  • 徴収の猶予に該当すれば督促状が来ない。差押されない。
  • 財産状況や分割納付状況などにより猶予が取り消されるときがある。
  • その他、市税以外も含まないといけない条例がある(かもしれない)。
あわせて読みたい
【滞納処分の執行停止】3つの要件。時効短縮し納税が楽になる。「滞納処分の執行停止」という法令をご存知でしょうか。 地方自治体の徴税吏員や、滞納者自身に向けて詳しく書いています...
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。